OB/OG訪問をただ漠然とやってはいけません。
そこでの場所に向けて何を準備し、何を聞き、どう活用するかによって、その後の選考にも大きく影響してきます。
OB訪問で重要なことは、”量”より”質”です。
何十回とOB訪問を重ねることでしか得られないものもありますが、たった一回のOB訪問であっても徹底した準備次第で、その価値を何倍にも膨らますことができます。
とにかく質を極めましょう。
というわけで、今回は、あなたがこれから行う全てのOB/OG訪問を、内定獲得に直結させるためにも”最低限”知っておくべき情報をお伝えします。
そもそもOB/OG訪問とは何なのか?
OB/OG訪問とは、内定獲得というゴールにたどり着くための手段です。
決してこの行為は、就活においての気晴らしなどではありません。
一%でもあなたがその企業に入社できる可能性を引き上げるために行うのです。
それ以外の何物でもありません。
まずはこの点を勘違いされないように。
OB/OG訪問をすることであなたが得られる「5つのメリット」
OB/OG訪問を実行することによって得られる、あなたがまだ気づいていない本当のメリットはたくさんあります。
せっかくOB訪問をしても、それらメリットを得ることを意識しないままOB訪問をやっていては、時間の無駄ともいえるOB訪問をしているのと同じです。
就活中の限られた時間を、無駄にしている学生は見苦しいだけです。
これらのメリットをこれを機に覚えて、これからのOB/OG訪問に対する姿勢を改めていてもらえればと思います。
メリット①「ネットでどれだけ調べても出てこない、企業のブラックな情報が手に入る。→強力な志望動機の素材に応用できる」
まずその企業でのブラックな実態を把握しようとしても、企業ホームページをみても一生見つかりません。
一生無理です。
企業の公式サイトに掲載されている仕事内容は、本当の仕事内容を美化して美化して美化してキラッキラに光り輝いているような内容です。
そこに掲載されている内容を、中で働いている現役の社員さんが改めてみれば、あまりの現実の業務とのギャップに反吐がでるでしょう。
ですから、形式上の仕事内容を理解しておくことも、もちろん重要ですが、その実態を把握するためには、現場のOBに聞く方法が一番手っ取り早く、そこでの真実が得られます。
現場の情報は現場の人間にしかわかりません。
企業の公式サイトにはとても書けないような、人間関係の話などは特にそうです。
このあたりの汚れた仕事事情、人間関係、不倫、業務システムの理不尽など、すべてはOBから聞き出してください。
そして、そこで仕入れた情報がどのように活きてくるのかといえば、就活中の面接時での志望動機や、キャリアパスについての質問に答えているときに、しれっとこういう裏事情もわかってますよ、というのを醸し出すのです。
それが出来るか出来ないかで、就職活動を本気でやっている者の発言か、そうでない者の発言かどうかは判断されてしまいます。
相手は大の大人です。
この「実際の現場環境、仕事の実態を理解している、その上で自分はこの会社に入社したいんです」という意思表示をできれば、それはもう志望動機としては、これほど立派なものはありません。
ここまでやりましょう。
志望動機の1つを語るうえでも、裏では戦略的に考えて、面接本番の表面上ではクールにという姿を見せつければ、間違いなく選考通過の確率はあがります。
メリット②「その部署にいる人間にしかわからない現場目線の事情(隠れた魅力)が手に入る。→強力な志望動機の素材に応用できる」
これについても1つ目の情報とほとんど同じですが、世には出回っていない汚い情報ではない、綺麗な部分です。
つまり、ネットを調べる限りの情報では見えてこない、その会社で働いているものであるからこそわかる、強み・隠れた魅力です。
隠れた魅力は、現在の魅力にしても、これから部署内でどのように業務改善が進められようにしているのかという、現場の人間しかまだ知らないような情報もそうです。
こういった”生々しい”情報(いい意味で)を、新卒の学生で知っていて、なおかつ、その部分を考慮した志望動機なりキャリアビジョンを語れる就活生は、かなり貴重です。
「そこを分かってて欲しかったんだよっ!」
と思わず、面接官から漏れ出してしまうような、濃い~内容を悠々と話せるようになっておきましょう。
それが、何よりの説得力のある志望動機となり、企業研究をしている証明となり、内定を出したい学生像へと近づくことになります。
メリット③「御社が第一志望です!と面接時に語る際の、最も強力かつ、確実な裏付け論として”OB訪問の経験”は使える」
今まで何度も話していますが、僕からしてみれば「OB訪問もせずして、何を”御社が第一志望です!”などと堂々と語っているのか‥」と不思議でしかたありません。
もはや滑稽です。
みていて恥ずかしい。
逆に、どれだけボヤッとしているように見える学生でも、実は裏ではOBにコツコツとアポをとってきているような学生であれば、やはり多くの企業からの内定を総なめにしています。
しかし、これは第一志望として本気で入社意思のある会社だとしている者としての、当たり前のこと。
もし「絶対にここに入社してやる!」と意気込んでいる学生がいて、その人が、もっとも肝心なはずのOB訪問をしていないというのは、普通に考えたらありえないことなのです。
最終面接での、内定をもらえる学生と内定がもらえない学生の決定的な違いの1つは、OB訪問の経験の有無であるとも言われています。
もちろん、OB訪問の有無の確認をされずに選考を突破していくこともできなくもないですが、僕だったらそんな危ない橋は絶対にわたりません。
”御社が第一志望です !”このセリフを嘘なく潔白を証明したうえで言いたければ、OB訪問は絶対条件です。
メリット④「社内でも立場が上の人間に会うことができれば、その後の選考を有利に進ましてもらえる可能性が格段に上がる」
業界によってここはその可能性度合いは変わりますが、確実にこれがいえる業界は広告業界です。
大手広告代理店となると、もはやコネクションこそが内定の有無のほぼすべてを支配していると考えてもらって構いません。
それくらい特殊な世界です。
逆に僕はこれが嫌いだったので広告業界はそこまで志望しなかったのですが、そういう暗黙のルールがあるなら仕方ないです。
ルールに文句を言っても内定はもらえませんからね。
で、社内の上の立場の人間に会うことができても、もちろんその人から気に入られる存在になれなければ、裏での根回しもしてもらえませんから意味がありません。
あくまで、これはその人がOB訪問時に最高のパフォーマンスを発揮できることが前提です。
とはいえ、どうやって上の立場の人に会えるのか?というと、これには戦略があります。
それは、OB訪問を重ねていくことです。
わかりやすくと、OB訪問を一回目は誰でもいいから取り付けて、その人に次に、その人の「先輩社員にも話を聞きたいと思っているんです。」という旨を伝えるのです。
ここでポイントは、同僚じゃなくて先輩社員という点です。
なぜなら、より先輩にあたる社員に話を聞かなければ、上の立場の人からの話は聞けませんから。
これがもし成功すれば、そこから「先輩社員(さらに上の立場の人)に紹介できる人はいないか?」という旨を伝えるのです。
口実としてはなんでもいいですが、例えばこの会社に入ってからのキャリアビジョンについてもっと知りたいから、より社歴が長い人の話を聞きたい、とかでいいです。
そういったなんらかの理由をつけて、より上の上の立場の人間に会えるように仕向けていくのです。
これをOB訪問で徹底的にやっていけば、そのまま裏内定とまでは無理でしょうが、確実に根回ししてもらえるということはあり得ます。
つまり、その企業のお偉いさんのお気に入りになるのです。
これが広告業界などでは、常套手段です。ただし、ここまでいってあれですがコンサル業界ではちょっと厳しいと思います。コンサルにコネはほぼ関係ありません。なぜなら、コネで上がってきた本当のアホにこられても、恐ろしく居場所もなく、邪魔だからです。外資だと特にそうですね。
なので、あくまでこれはコンサル業界以外での内定獲得をより有利にする1つの戦法として覚えておいてください。
特に、電通・博報堂の新卒内定を狙っている凡人大学生は、この戦い方をせずして内定獲得に至のはほぼほぼ不可能です。というより、不可能です。
⇒参照:電通に入りたいならコネを作れ!早慶上智未満が電通・博報堂から内定をつかむための現実的な方法
メリット⑤「入社後の社内政治を新卒のうちから、より有利に働かすことが出来る→自分の思い描いたキャリアパスをたどれる」
これについては内定獲得”後”の話になりますが、やはりOB訪問を重ね、内定を取れた際には、そこから自身の新卒のキャリアビジョンをより有利に運んでいくためにも、大変意義のあるものになります。
具体的に、意義のあるものというのは、「その会社のどの部署が一番理不尽が過ぎるところなのか」、「どこの部署は上司が無能すぎるから成長できないとか」、「そもそもどこの部署に入ると手掛けている仕事のマーケットが死んでるからどれだけ頑張っても評価されにくい」など、会社にいる人間にしかわからない生の情報を元に直接指導してもらえるということです。
例えば、コンサル業界の船井総研であれば、新卒で入社してからわずか一年ちょっとでもう自分が一生腰をすえることになる業界とその部署が決めなければならないわけです。
もしそこで、マーケットが死んでる業界に入ってしまえば、どれだけそこにいる社員の人柄がよくても、あなたは後になって「新卒の時にもっと知識があれば‥」と、生涯後悔することになります。
また、アクセンチュアの場合でも、金融業界・通信業界・物流業界‥などなど、新卒で入社する時点で、自分の意思表示に基づいて自身の働く環境を決めなければならないわけです。
つまり、このスタート時点でしくじれば、その先で何年間も理不尽な苦しみや、わけのわからない上司のもとでの人間関係‥ストレス‥不倫問題にさらされ続けなければなりません。
もちろん、新卒のみんながみんな、右肩上がりの業界に希望通りに入ることは不可能です。
誰かが得をする環境に浸っていれば、誰かがその真逆ともいえる環境に染まることになるわけです。
そういった過酷な環境にわざわざ自分から飛び込んでいくような馬鹿な真似をしないためにも、新卒で入社した段階で、慎重にその後のキャリアビジョンを決める手助けをしてくれる存在となる、OBOGを味方につけることが出来ればこれほど心強いことはありません。
入社してからは、同期は仲間とは言えども、ライバルです。
誰がか必ず、地獄を見ます。
その地獄に足を踏み入れないようにするためにも、周りにOBOGの伝手をもってして、内定を獲得しておくことは、後々のことを考えても極めて重要な工程なのです。
入社するためにもOB/OG訪問の経験はメリットばかりであり、なおかつ入社してからの社内政治を上手く立ち回るためにもOBの存在は本当に貴重であり、もはやOB訪問をしていない理由なんてどこにも見つかりません。むしろしていないと、入社してからが本当に大変なのです。
まとめ
OB/OG訪問をすることの重要性に気付いている人は、とんでもない数の社員にアポをとって、接触しているはずです。
ただそんな人にも、ここでお伝えしている一回一回のOB訪問を最大限に意義あるものにする方法を知って、よりその”質”を高めもらえればと思います。
そうすれば、さらにあなたの内定獲得の確率はさらに上昇します。
まだOB訪問なんてやったことが無いという人でも、時間が限られている就活生であって、何十回ものOB訪問を繰り返すことは必ずしも必要ではありません。
大事なのは、その一回一回のOB訪問を実行するにあたっての、心得や目的を明確にしたうえで取り組むことです。
それが出来れば、たった数日という短期間であっても、内定獲得の確率を効率よく引き上げることができます。
ここにある内容を理解して、危機感を持っている今のうちに行動するのがチャンスです。
インターンシップ、リクルーター面談は早期に動き出していた就活生の特権ですが、OB訪問だけはその気になれば、今この瞬間から、アポを取り付ければ、明日以降すぐにでも、その機会を自ら手に入れることが可能です。
そうとわかれば、今すぐOB訪問の準備に取り掛かりましょう。
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それでは、また。