コンサルタントを志望する上で、まず最初に調べることと言えば、戦略コンサルはどこで、会計・総合系コンサル(非戦略コンサル)はどこで、金融系コンサルはどこで‥といったコンサルの種類についての情報ではないでしょうか。
僕も、現に就活を始めたての頃は、コンサルタントの種類にはどういったものがあるのか?について調べるところから始めました。
が、しかし、、
その行為は無意味であることに気付きました。
というのも、現在のコンサルティングファームの種類を知っても、それはコンサルファームの起源を理解しているというだけに過ぎないからです。
わかりやすくうと、江戸時代の日本の姿を知ったからと言って、今の日本がどんな国であるのかってことは、、わからなくもないけど、わからないですよね。
それくらいコンサル業界の〇〇系ファームというものが、今となってはあてにならない古い古い看板のようなものだということをまずは知っておいてください。
特に会計・総合系コンサルティングファームに関しては、もうその肩書きの中では、仕事内容や事業戦略の違いを判断することはできません。
コンサルファームの〇〇系によって仕事内容を区別するのは時代遅れ!
コンサル志望の就活生と話していると、間違いなくこういう奴に出会うことになると思います。
なのでここで忠告しておきます。
こういう奴にであっても、そんなやつの言ってることは無視してください。
どんな奴かというと、「あの会社は戦略系なのに、インプリメンテーション(実行支援)に力を入れてるんだよね~」とか。
「あのファームは会計事務所系だから入社してもプログラミングのことばっかりだよ〜」とか言ってくるやつです。
こういうことを言ってる就活生には「へー。あっそうですか。」と全力で受け流しましょう。
なぜなら、戦略系だからどういう仕事をしかしないと、IT系だからプログラミングのみだとかいう認識は大きな誤解だからです。
もはや、大手コンサルティングファームが手掛けている仕事なんていうものは、あまりに多岐にわたりすぎています。
会計・総合系コンサルというくくりでは同じ種類だけど、ビジネスモデルはそれぞれ違っている
会計・総合系のファームであっても、例えばアクセンチュアであればアウトソーシングに頼らずに自社で全て実行までする部隊を保有しているのに対して、IBMは自前の製品を扱っているうえに、アウトソーシングもバンバンするといった、事業戦略の違いがあるわけです。
わかりやすく言うと、アクセンチュアはクライアントの悩みを解決するためのことであれば全部自社で引き受けるのに対し、IBMはそこまではやってないという違いです。
他にも、戦略系だからこうだとうビジネスモデルがあるわけではなく、ローランドベルガーだと取引先企業に工業系の会社が多く、IT支援にも力を入れている会社です。
一方のマッキンゼーは、デザイン思考に最も注力している事業戦略をうっており、いくつものデザイン会社とのM&Aを繰り返してきています。
という風に、同じ〇〇系ファームというくくりの中でも、独自の戦い方をそれぞれのコンサルティングファームが持っているのだということを覚えておいてください。
まとめ:「〇〇系ファーム」という情報はあくまで参考情報程度に
こういうコンサルタントの種類ありきで考えてしまうことには問題が多いです。
そもそも、コンサルタントの使命というのはクライアントの問題解決なわけですよね。
となると、クライアントからしてみればコンサル企業が何系だろうが、どうでもいいわけです。
繰り返しになりますが、あくまで何系というのは、そのファームの個性や差別化の要因、競争の厳選となった情報を理解するための参考情報の1つです。
コンサルティングファームに限らずに、企業にはそれぞれの理念があり、創業者の問題意識や「志」があります。
それは後々、その企業が成長して現在に至るまでの、会社の文化や、激務の文化などに影響を与えています。
そうした変遷を理解しておくことは、確かにそのコンサルティングファームの姿を本当に理解するためには必要不可欠かもしれません。
ただし、それはあくまでその企業の成長過程であって、現在の姿そのものではありません。
アクセンチュアが会計事務所系コンサルと言われるのも、過去のアーサーアンダーセンの頃は会計事務所として90年間事業を行ってきた名残からです。
サーベインズ・オックスレイ法によって監査法人が監査以外の業務を提供するのは、法律違反となってしまったことで、アクセンチュアにしてもアビームにしても誕生しているのです。
とまぁ、こういったコンサル会社の起源を知っていることも、知識としてはいいですが、就活においてはどうでもいいです。
だから、コンサルファームの〇〇系なんていう無意味なレッテルに振り回されず、そのコンサルがどういった会社なのかという「ビジネスモデル」を見るところから、自分自身が入る会社を検討していってください。
それでは、また。